Vol.16 - 2024年8月号

Vol.16 - 2024年8月号

2024年9月 2日

CONTENTS

FORWARD
ガバナンス改革は胸突き八丁に差し掛かっている 中神康議HTML
CEO'S EYE
パーパスを起点とした価値創造とコーポレートガバナンス 瀬戸欣哉HTML
TOP RUNNER: 巻頭インタビュー

企業経営の改革者に聞く~トップランナー

[トップランナー]浅見正男 × [インタビュワー] 横山美帆HTML
浅見正男(荏原製作所 取締役 代表執行役社長 CEO & COO 兼 精密・電子カンパニープレジデント)
横山美帆(清水謙法律事務所 代表 弁護士)

PICK UP
不祥事企業の社外取締役 八田進二
SPECIAL ISSUE:人的資本経営とガバナンス
帝人の人的資本経営の取組み 櫻井文昭(帝人グループ 執行役員 人事・総務管掌)
PICK UP:略語「超」解説
ROIC(投下資本利益率) 熊谷五郎(日本証券アナリスト協会 企業会計部長)
OPINION
株主・投資者の目線を踏まえた経営の実現に向けて 青克美(東京証券取引所 取締役 常務執行役員)HTML
5 THINGS TO KNOW: コーポレートガバナンス基本ワード解説
「ビジネスと人権」〜知っておきたい5つのポイント〜 柿﨑環(明治大学 法学部 教授) HTML
OPINION
何が日本的経営を腐食させたか 森一夫(ジャーナリスト)HTML
SPECIAL ISSUE: 議長の仕事
指揮者(取締役会議長)が演奏の質(取締役会議論の質)を大きく左右する 岩田喜美枝(味の素 取締役会議長)、池史彦(エーザイ、りそなホールディングス 取締役会議長)、松﨑正年(コニカミノルタ 名誉顧問、ウシオ電機 取締役会議長)
LEGENDS & THEIR HEIRS: レジェンドとその想いを継ぐ者
宮井真千子(いすゞ自動車、積水化学工業 社外取締役) × 安田結子(ボードアドバイザーズ 取締役副社長) HTML
SPECIAL ISSUE: 強いボードを作るには
取締役会実効性評価の「実効性」を高めるために 辻信之(日本スペンサースチュアート 代表取締役社長)、藤野淳史(同 コンサルタント)
OPINION
トップマネジメントとして備えたい「伝える力」 加藤茜愛(アカネアイデンティティズ CEO)HTML
EDITOR'S PICK

取締役会のトップリスクと全社的リスク管理の監督 谷口靖美 (プロティビティLLC 会長 シニアマネージングディレクタ)

CG COLUMN
株式市場で広がる「同意なき買収」 井伊重之 (経済ジャーナリスト)
LEGAL INSIGHTS
社外取締役による取締役会におけるM&A案件への効果的なガバナンスの発揮の仕方 中田順夫 (日比谷中田法律事務所 代表パートナー 弁護士)HTML
INFORMATION

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編集後記

ロンドンで7月に開催された世界的な機関投資家団体ICGNの年次総会に参加した。まず驚かされたこと、それは現地物価の高さだ。歴史的な円安為替(渡英時1ポンド約205円)のせいもあるが、わかりやすい具体例を記載すると500ミリリットルのコーラのペットボトルが420円、ビックマック単品が900円、国内某うどんチェーンのかけうどん小が1,015円と、全て日本の約2倍以上の値段。海外から見ると、日本の長きデフレ経済の累積インパクトが浮き彫りになり、何ともいえない感情を覚える。

明るい希望もある。英国を参考に日本でもCGコードが2015年に制定され、わずか10年間で企業への導入が急速に進んだ。国ごとのガバナンス評価でも、昨年度は豪州につぐアジア第2位だ。企業ガバナンスの向上が海外投資の流入を呼び込み、現在の国内株価高を生んでいる。

企業のガバナンスを高め、稼ぐ力を増して、経済を伸ばす。その好循環サイクルをより回していく。まだまだ山を登り続けなくてはならないだろう。

*ICGN=International Corporate Governance Network

編集長 丸尾英二