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ロビー活動:国際コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(ICGN)トロント国際会議(2010)

2010/06/09

世界最大のコーポレート・ガバナンス(企業統治)団体、国際企業統治ネットワーク(ICGN)は、2010年6月7~9日にかけて、カナダ・トロントで年次会議を行い、当協会からは大楠泰治理事が出席しました。

今年のテーマは、2008年金融危機後の『変化するグローバル・バランス』として、2008年金融危機の反省から、ガバナンスの世界は劇的な変化を遂げようとしている中、特に新興資本市場とその新たなプレーヤーが、どのように世界のバランスを変えようとしているかを含め、女性取締役の登用や環境戦略など、ガバナンスを取り巻く様々なテーマについて、議論しました。

参加者は全体で420名で、カナダを筆頭に、米国、英国、ブラジル、サウジ・日本が上位5カ国でした。

冒頭に"Finance Minister of the Year 2010"に選ばれた、Jim Flaherty, 財務大臣が挨拶。最初のセッションでは、金融危機後のグローバル金融システムのガバナンスについて、規制当局にもモラルハザードを許容した責任があり、また今後はアクティビストを含む投資家が金融事業の範囲・規模について圧力をかけるべきとの意見がありました。

また新たなバランスとして、発展途上国への投資が話題となりました。2000~2020年GDPの成長率は、全世界で42%増(non-OECD:140%増、OECD:30%増)が予想されているが、一方債務の増加率はすでにGDPの増加率を上回っている。不均衡な拡大なら、新たな金融危機が起こる可能性が高まる(特に通貨・資源・政府債務の分野)ので、独立した専門家により、どこに不穏な動きがあるかを予想しておく必要がある。そのために取締役会の果たす役割も大きいという議論もありました。

その他、メキシコ湾原油量出に関連してCSRにおける環境戦略、多様性としての女性取締役登用の効果、国際会計基準のインパクトなどについてのセッションがありました。

分科会では、金融危機を受けて強い非難にさらされている、米国スタイルのガバナンスと資本主義について、特定の問題とその解決策に特化して議論が行われました。テーマとしては、役員報酬、英国で制定されることになった「投資家にとって最善の実務規範」、取締役会は金融危機から何を学んだか、取締役会と株主の情報交換、株主代表訴訟、特定の株主が過半数を持つ会社や未上場企業のガバナンスの問題、議決権行使の質の低下、コーポレート・ガバナンスにおけるヘッジファンドの進化する役割、途上国におけるガバナンスへの取組みなど多岐にわたって意見交換がなされました。