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ディスクロージャーの改善に関する提言(2010)

2010/03/29

ディスクロージャー委員会(委員長 東哲郎、共同委員長 清水雄輔)は、現在わが国のディスクロージャー制度が抱える問題点を検証し、四半期開示や適時開示(決算短信)の簡素化と共に、投資家自身が企業業績の長期予想を行えるようなIR(Investor Relations)情報の充実等の改善提言を発表いたします。

企業情報の開示については、さまざまな投資家のニーズの変化に対応し、常に適切な情報提供を実現するため、制度の見直しが必要です。特に現在のディスクロージャー制度には、法定開示と適時開示の重複、四半期情報の有効性、また適時開示(決算短信)において強く要請されている「数値的な業績予想」への疑問などの問題点があります。むしろIRを活用し、業績予想に資する十分な情報を提供することが望ましいと考えます。

一方、長期的な視点に立ち、企業価値の評価を行っている証券アナリストが少ないという問題もあり、これには企業業績を予想するための情報提供の工夫や、短期的情報に過ぎる四半期開示の見直しによって対応できる部分もあります。また証券取引所は、投資家向けにより充実した情報提供を行うべきであり、上場企業に関する長期的な株価情報、時系列的な業績情報、証券アナリストの予測情報を、特に個人投資家向けを意識してとりまとめ、提供することが望まれます。

なお当委員会は、ディスクロージャー制度とIRに関して2年半(委員会開催回数21回)にわたり検討を行い、このたびその研究結果を提言として発表するものです。本提言のとりまとめについては、副委員長である川北英隆・京都大学大学院経営管理研究部 教授にご協力をいただきました。